IVR治療
都島放射線科クリニックでは,IVRと放射線治療が互いに融合し、それぞれの利点、欠点を補いながら治療方針を決定しています。
時には併用することもあり、放射線治療中にもIVRはどのタイミングでも介入することができます。
がん治療でお困りの方は、ぜひご相談ください。
IVRはインターベンショナルラジオロジー(Interventional Radiology)の略で、日本語訳は「画像下治療」です。
エックス線透視、血管造影、超音波、CTなどの画像を見ながら、体内に細い管(カテーテル)や針を入れて病気を治す新しい治療体系です。
IVRは手術や全身麻酔を必要としないため、身体にあたえる負担が少なく、病気の場所だけを正確に治療でき、入院期間も短縮できるなどの優れた特徴をもっています。
通常1日(2~3時間)の治療時間で終了しますが、念のため入院での治療を行うことが一般的です。
血管系IVRは主にIVRセンター血管部門(神原病院血管造影室)にて血管造影を行います。
超音波やCTを用いた肝腫瘍のRFAや肺腫瘍のRFA等の非血管系IVRはIVRセンター非血管部門(都島放射線科クリニックCT室)にて手技を行います。
ご高齢や全身状態不良の方でも、ご安心して入院での治療を行うことが可能です。患者様の今までの治療歴をできる限り把握し、最適な治療をご提案します。
血管系IVRと非血管系IVRについて
IVRは大きく分けて、血管系IVRと非血管系IVRがあります。
- 血管系IVR
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主に足の付け根から、カテーテルという細い管を入れて、腫瘍を栄養する血管を詰めたり、濃度の高い抗がん剤を注入したり、狭くなった血管を広げたり、ステントという金属を入れたりして、様々な治療を行います。
- 非血管系IVR
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RFA(ラジオ波凝固療法)によるがん局所治療(肝がんのRFA、肺がんのRFA、腎がんのRFA等)や、胆道、消化管などの血管以外の体の管の病気に対して、画像を見ながら針を刺したり、チューブやステントなどを入れたりして治療を行います。
ドレナージも非血管系IVRの中に含まれます。
なお、生検は治療ではありませんが、超音波やCTを見ながら小さな組織を採取する検査方法で非血管系IVRに含まれます。
主に穿刺(せんし)という手技によってすべての非血管系IVRは行われます。
当クリニックで行っている主なIVR治療
- 肺がんのRFA(ラジオ波凝固療法)
- 肝がんのTACE(経カテーテル的動脈化学塞栓術)
- 肝がんのRFA(ラジオ波凝固療法)
- 難治性肝癌(多発肝転移、巨大肝腫瘍、進行肝癌等)に対するIVR
- 動注リザーバー留置術
- 生検術(主に肺生検や骨生検、原発不明癌など)
- 放射線治療用のマーカー埋め込み
- 脊椎圧迫骨折に対するPVP(椎体形成術)
- 再発がんに対する塞栓術、ラジオ波治療
- ドレナージ術
- CVポート留置術
- 動脈瘤に対するコイル塞栓術
- 胃静脈瘤に対するBRTO(バルーン閉塞下逆行性静脈瘤塞栓術)
- 胆道系のIVR(閉塞性黄疸に対するPTBD、ステント留置術)
- 透析シャントに対するPTA(血管形成術)
- 閉塞性動脈硬化症に対するPTA
- 子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術(UAE)
- 腎癌のRFA(ラジオ波焼灼術)
IVRの保険適用について
保険診療とされているものと、保険が適用できない自由診療があります。
多くは保険診療で治療が行われていますが、治療部位や病気の状態に応じて異なりますので、詳細については直接お問い合わせください。
- 保険診療(例)
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肝がんに対するTACE、肝がんに対するRFA(ラジオ波凝固療法)、ドレナージ、各種生検など
※IVRの治療内容は多岐に渡りますので、それぞれの費用は異なります。 - 保険が適用できない自由診療(例)
- 肝がん以外(肺がんや腎がんなど)に対するRFA(ラジオ波凝固療法)など
IVRの流れ
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1初診予約
患者様にとって最適な治療を判断するため、診察の前に必要な診療情報(※)をご提供頂いております。
※診療情報については、「ご郵送頂きたい情報」をご覧ください。 -
2初診
事前に頂いた診療情報と診察時の問診により,IVRの適応を判断します。
IVR治療の効果、副作用、治療期間、治療費などを説明します。
説明により十分に納得を頂いた上で、治療を進めていきます。
必要に応じて、初診時にCTやMRI等の画像検査を行う場合があります。 -
3スタッフによる検討
複数の医師や専門スタッフにより、多方面から治療の内容を検討します。
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4入院
通常治療は2-3時間で終了しますが、身体のことを考慮し、基本的には入院にて治療を行います。
IVRセンター血管部門の病棟で治療当日、あるいは前日に入院いただきます。
日帰り治療の場合、入院は不要です。 -
5治療
血管系IVRの場合は血管部門、非血管系IVRの場合はCT室や血管部門にて治療を行います。
時に両方行う場合がありますので、その場合は安全に搬送いたします。治療の内容によって異なりますが、術後は数時間安静にして頂くことが多いです。水分や食事は治療の当日から可能な場合がほとんどです。
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6退院
特に合併所がないことを確認の上、退院となります。
退院後も定期的に診察を行い、治療効果や副作用の状況を確認していきます。